あるツアーの移動中
横田の絵を見て「天才かもしれない…」
と、つぶやいた男がいる。
世界的なJAZZトランペッター「日野皓正」だ。

天才たる所以を聞いたところ「迷い線が全くないんだよ」
褒められれば一瞬で天まで登れる横田の事だ。その気になってきた。
あくる日、日野は横田を連れて画材屋に行き画材一式を買い与えた。

「なんでもいいから想いのままに筆を動かせばいいんだよ。
上手い下手なんて関係無いから。
人がなんと言おうと自分の閃めきや情熱を表現すればいい。
お前がステージでギターを弾いている事と一緒だよ！」

それを聞き少年時代からのコンプレックスから一瞬で解き放たれた横田は、時間をみつけては筆を持つようになった。

「集中力を高めて絵を描いていると演奏の疲れがスーッと抜けていく。それを味わってしまったら、もうやめられない！」

「こんな自分をその気にさせてくれた！まさに日野マジック！」と、横田は語っている。

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